がんとは?
がんとは、何らかの突然変異によって、無限に増殖するようになり、周囲の組織に浸潤したり、転移をするようになった細胞の集団を指します。また、がん細胞は、他の細胞が摂取しようとする栄養をどんどん奪ってしまいます。がん細胞自体は、健常人でも1日に5,000個ほど生まれていると言われていますが、通常はリンパ球などの免疫細胞が、がん細胞をいち早く察知して異物として除去しています。
がんに関係する細胞たち
がん細胞
新生血管・新生リンパ管
がんが自分の栄養補給のために、新しく血管・リンパ管をがん内部に引き込みます(血管新生)。
免疫細胞
がんを攻撃するために、がん周辺に集まってくる細胞(樹状細胞・リンパ球・顆粒球・M1マクロファージ)。
免疫抑制細胞
免疫応答を抑制するために、集まってくる細胞(制御性T細胞、腫瘍関連マクロファージ)。
がん関連線維芽細胞(CAF)
様々な物質を産生してがんの増殖や転移に影響を及ぼす、がん微小環境において多量に存在する細胞。
また、血管新生やがんの浸潤を促進して、がんに有利ながん微小環境を構築する、非常にやっかいな細胞。
骨髄由来抑制細胞(MDSC)
様々な物質を産生して免疫細胞の活動を抑制したり、免疫細胞のエネルギー源を分解して疲弊させる細胞。