悪液質
悪液質は、がん末期に現れる体重の減少、貧血、全身の衰弱などの一連の痛々しい症状である。だが、実はこれらの症状はがんによって引き起こされるわけではない。がんの本質は悪性腫瘍にすぎない。胃や肺などの臓器を構成する細胞が無限に増殖し悪性の腫瘍になったからといって、直ちに悪液質が起きるわけではない。しかし、がんが進行して末期を迎えると、患者のからだの中ではなぜか大量のインターロイキン6やTNFが分泌され悪液質を引き起こす。その結果、患者はやせ衰えて体力が減退してしまう。悪性腫瘍を退治することと共に悪液質を改善することを主眼に、当院では患者の治療を行っている。