がんと免疫のお話し
Cancer and Immunity

肺がんの治療

 非小細胞肺がんの治療方法は、一般的に臨床病期が比較的早い段階のI~IIIAであれば、手術を行い、切除不能のIIIB~IV期の場合、化学療法(+放射線治療)が行われます。手術治療は、外科的手術でがんそのものや周囲のリンパ節を切り取る治療法です。放射線治療は、手術と同様に限られた範囲のみを治療できる局所治療ですが、肺がんに対する積極的な治療や症状の緩和的治療が目的であり、高エネルギーの放射線を当ててがんを治療します。そして化学療法は、抗がん剤を用いてがんを小さくする治療法で、抗がん剤は血液の流れに乗って外科的治療では切り取れないところや放射線を当てられないところにもいき渡るため、全身治療が可能です。現在、肺がんに最も多く使われている抗がん剤は、白金製剤(シスプラチン、カルボプラチン)、および第3世代抗がん剤(パクリタキセル、ドセタキセル、ゲムシタビン、塩酸イリノテカン、ペメトレキセド、EGFRチロシンキナーゼ阻害剤、エルロチニブなどの薬剤)であり、これらを単独、あるいは組み合わせて治療に用います。

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